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税務

【税制改正】関連者間取引の書類保存にご注意ください!青色申告取消しや「推計課税」のリスクも

令和8年度(2026年度)の税制改正により、親会社や子会社といった「関連者」との取引について、新しい書類保存のルール(関連者間取引に係る書類の整理保存の特例)が創設されました。

この改正は、単なる事務手続きの変更にとどまらず、対応を誤ると「青色申告の承認取消し」という非常に重いペナルティにつながる恐れがあります。制度のポイントを整理して解説します。

1. どのような場合に、追加の書類が必要になるのか?

通常、取引があれば契約書や領収書を保存しますが、それらの書類に「対価の額の明細」や「計算方法」などが記載されていない場合に、今回の特例が適用されます。

具体的には、以下の取引が対象となります。

  • 工業所有権等(特許など)の譲渡や貸付け
  • 役務の提供(サービス取引):技術指導、経営管理、研究開発、広告宣伝、専門的な知識に基づく情報提供など

これらの取引において、契約書だけでは「なぜその金額になったのか」という根拠が不明確な場合、その事項を明らかにする「特定事項記載書類」を別途作成・取得し、保存しなければなりません。

2. 最大のリスクは「青色申告の取消し」

今回の改正で最も注意すべき点は、この「特定事項記載書類」を保存していなかった場合、青色申告の承認が取り消される事由に該当するという点です。

青色申告が取り消されると「白色申告」扱いとなり、税務調査において「推計課税」の対象となります。

  • 推計課税とは?:税務当局が、同業他社の状況や売上・経費の状況などから「このくらいの利益が出ているはずだ」と推計して税額を決定する仕組みです。

この特例そのものを根拠に「支払った経費(損金)が直ちに否定される」わけではありませんが、青色申告の特典を失い、推計課税のリスクを背負うことは、企業にとって大きなダメージとなります。

3. いつから、何年間の保存が必要?

  • 適用開始時期令和8年(2026年)4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。
  • 保存期間:事業年度終了の日の翌日から2か月を経過した日等(起算日)から7年間、整理保存する必要があります。

まとめ:早めの準備を

親会社からの技術指導料や経営指導料を支払っている子会社などは、特に注意が必要です。現在の契約書に「対価の計算根拠」が詳しく書かれているか、今のうちにチェックしておくことをお勧めします。

「自分の会社は大丈夫だろうか?」「具体的にどんな書類を作ればいいのか?」と不安に思われる方は、ぜひ当事務所までお気軽にご相談ください。

※本記事は、2026年4月20日発行の税務通信(第3897号)に基づき作成しています。

 

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