• ホーム
  • ブログ
  • 令和8年分の路線価が公表されました。土地の値上がりは「資産価値アップ」だけではありません。

税務

令和8年分の路線価が公表されました。土地の値上がりは「資産価値アップ」だけではありません。

令和8年7月1日、国税庁から令和8年分の路線価が公表されました。今年の路線価は全国平均で前年比2.9%上昇し、5年連続の上昇となっています。都市部を中心に地価の回復が続いており、大阪府でも商業地や利便性の高い住宅地では上昇傾向が見られます。

「土地の価格が上がった」と聞くと、多くの方は資産価値が高くなったという良いニュースを思い浮かべるかもしれません。しかし、税理士の立場から見ると、路線価の上昇は喜ばしい面だけではありません。

実は、相続税や贈与税にも大きな影響を与える可能性があるからです。

路線価とは何でしょうか?

路線価とは、道路に面する土地の1平方メートル当たりの評価額のことです。国税庁が毎年7月に公表し、相続税や贈与税を計算する際の土地評価の基準となります。一般的には、公示地価のおおむね80%を目安として設定されています。

例えば、同じ200平方メートルの土地でも、路線価が1平方メートル当たり20万円から22万円へ上昇すれば、土地の評価額は4,000万円から4,400万円へ増加します。

評価額が400万円上がれば、それだけ相続税の課税価格も高くなる可能性があります。

相続税への影響は思っている以上に大きい

「うちは相続税なんて関係ない」と思われる方も少なくありません。

しかし、都市部では自宅だけでも数千万円の評価額になることがあります。

特に大阪市内やその周辺では、この数年間で路線価が大きく上昇している地域も多く、以前は相続税がかからなかったご家庭でも、基礎控除を超えるケースが増えてくる可能性があります。

さらに、不動産を複数所有している方や、事業用地・賃貸物件を保有している方は、相続税額への影響がより大きくなることがあります。

今だからこそ相続対策を考えるタイミング

路線価が上昇してから慌てて対策を始めても、選択肢が限られてしまうことがあります。

生前贈与や土地の有効活用、遺言書の作成、生命保険の活用など、相続対策には時間をかけて検討したほうがよいものが数多くあります。

また、不動産は現金と違い、簡単に分けることができません。

「誰が自宅を相続するのか」「相続税を納めるための現金は足りるのか」といった問題も、早めに話し合っておくことが重要です。

土地の価値だけではなく、家族の未来も考える

路線価は毎年変動します。

今年上がった地域もあれば、今後も上昇が続く地域があるかもしれません。

しかし、本当に大切なのは土地の価格ではありません。

その土地を、どのように次の世代へ引き継ぐかという視点です。

相続対策は「税金を減らすこと」が目的ではなく、「家族が安心して財産を引き継げるようにすること」が本来の目的です。

税金だけに目を向けるのではなく、家族の想いや将来の生活まで含めて考えることが、後悔のない相続につながります。

令和8年分の路線価が公表された今こそ、ご自身が所有する土地の評価額を確認してみてはいかがでしょうか。

「まだ先の話だから」と思っているうちに、相続は突然訪れることがあります。

まずは現在の土地評価を知ること。それが、将来の安心への第一歩です。

CONTACT

お問い合わせ

当事務所へのご質問、ご相談、ご依頼はこちらからお問い合わせください。

お問い合わせ